建物を造る建築は古くから存在しており、時代と共に進化して現代にまで至ります。
古代ではピラミッドを建造したイムホテプが有名ですが、活躍したのは紀元前2600年代とされています。
誰もが思い浮かべるピラミッドの基本形は、このイムホテプが確立したといっても過言ではないでしょう。
建築といえば古代ギリシャも歴史的に見逃せないもので、パルテノン神殿のイクティノスや、カリクラテス、アテナ神殿のペイディアスなどは特に有名です。
他にも、ミレトスの新都市で知られるミレトスのヒッポダモスや、大霊廟マウソロス霊廟、プリエネのアテナ神殿のプリエネのピュティオスも古代ギリシャの代表です。
古代に活躍した建築家ばかりなので、具体的な生年や没年が不明の人も少なくないです。
正確な記録が残っていないほど昔の人達ですが、2千年以上の時を超えて、今もなお影響を与え続けているわけです。
ローマ帝国ではハギア・ソフィア大聖堂のミレトスのイシドロスと、トラレスのアンテミオスが代表的だといえます。
建築技術が大幅に進んだのは、14世紀にイタリアから広まった、16世紀までのルネサンス期にあります。
ルネサンスは再生や復活を意味する言葉で、この活動は古代文化の復興を目指した文化運動です。
サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂やサン・ピエトロ大聖堂、国立マルチャーナ図書館といった建造物が建てられたのもこの時代です。
フィレンツェ大聖堂ドームは今も残っていますし、その建造を任されたフィリッポ・ブルネレスキは、遠近法の発明者でもあります。
美しく完成されていて時代を超え人々を魅了する建造物は、このように優れた歴史的な建築家の手で造られたものです。
ルネサンス期のイタリアはまさに歴史的な人物、そして建造物が次々に誕生した黄金期です。
ルネッサンス活動はやがてフランスやイギリスにも広がり、フランスではヴェルサイユ宮殿のジュール・アルドゥアン・マンサールが登場しています。
イギリスだとイングランド銀行のジョン・ソーンが有名です。
近代に入ると技術はアメリカにも伝わり、ロックフェラー・センターと造ったレイモンド・フッド、世界貿易センタービルのミノル・ヤマサキが誕生します。
日本はどちらかといえば後発ですが、世界的に活躍した丹下健三や安藤忠雄、現在だと西沢立衛に注目が集まります。
いずれにしても、時代が変わればスタイルは大きく異なり、現代と古代は勿論、近代と比べても技術は大きく違います。
それでも、一時代を築き上げた人物は歴史に名を残し、現在でもお手本として尊敬を集めます。