ポルトガルで有名建築をチェックしたい場合、アルヴァロ・シザの作品をチェックすることをお勧めします。アルヴァロ・シザは、建築界のノーベル賞と呼ばれるプリツカー賞を受賞した実績のある建築家となりますが、具体的な有名建築物としてレサのスイミングプールやボウサの集合住宅、ポルト大学建築学部やサンタ・マシア教会等があげられます。
華麗な受賞歴から、チェックすると、どのような建築物が評価されるのか知ることができるメリットがあるといえるでしょう。ポルトガルのレサ・ダ・パルメーラに存在するレサのスイミングプールは、海岸に面した場所に存在し、岩場を利用して自然の景観に溶け込むよう設計されました。ポルトに存在するボウサの集合住宅は、低所得者向けを対象とした集合住宅で、フランス語で小さな家を意味する2層のメゾネット形式となっています。
平行に4棟配置されており白い外壁がベースとなりますが、窓枠や手すりは赤が使用され、アクセントになっています。母校でもあるポルト大学建築学部は、独立した棟が地下で繋がるよう設計されました。外壁の開口部は少ないですが、トップライトから光が入るよう工夫されており、柔らかな空間が広がっています。マルコ・デ・カナヴェーゼスに存在するサンタ・マシア教会は、10メートルという大きな扉が存在します。外壁は白を基調としており、窓は少ないですが、祭壇にむかって右側の低い位置に存在する開口部と左側上部の開口部からの光で、柔らかく空間を照らすことができるよう設計されました。経歴に関しては、ポルト大学建築学部で建築教育を受け、卒業後フェルナンド・ターヴォラの事務所で勤務します。
1958年に自分の事務所を設立してハーバード大学やペンシルベニア大学等で教え、現在はポルト大学建築学部教授を務めています。受賞歴として1992年に受賞したプリツカー賞以外に、1993年にポルトガル国家建築賞、1998年には高松宮殿下記念世界文化賞も受賞しました。2002年にはヴェネツィアビエンナーレ金獅子賞を受賞する等と数々の受賞歴を誇りますが、評価されている点として、有名建築家であるアルヴァロ・シザの建築は、音楽や詩であるかのように表現されており、建築自身の伝記として読み取ることができます。幼少時、療養のため祖父の家で過ごすことを強制され、外出できない時期が続きましたが、窓によって風景を切り取ると言う手法に影響を与えたとされています。設計だけではなく、照明や家具等をデザインするデザイナーとしての一面もあります。建築物だけではなく、インテリア等もチェックすることをお勧めします。